Q&A of 株式会社ティー・エス・エス




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Q 1 )TSS汚水処理システムは浄化槽ではないの?
はい。浄化槽ではありません。法令区分的には平成12年改正 例示使用による建築基準法第29条の汲取り便所に該当します。
具体的にいえば、循環式、バイオ式、燃焼式処理水を公共水域に流さないものは全て浄化槽には該当しません。

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Q 2 )どんなタイプの便器に対応できるの?
TSS汚水処理システムは、水洗、簡易水洗、非水洗など、どのタイプの便器に対しても処理装置を構築する事が可能です。
例えば、夏場には水洗便器を使用して、冬場には非水洗便器を使うといった組み合わせも可能です。
また、設置条件によってはキャンプ場等の雑排水を処理する事も可能です。

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Q 3 )処理装置を稼働させるための電気は必要ないの?
消化槽、土壌処理装置とも汚水浄化に際し電力は一切必要としません。
ただし、便器から消化槽、消化槽から土壌処理装置に自然流か勾配が確保出来る事が条件になります。

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Q 4 )土壌処理装置部分は浸透ではないの? 目詰まりが起きるのでは?
「浸透」と「浸潤」は似て非なるものです。
一般的に混同されていますが土壌水理の分野でははっきりと区別されています。
また、目詰まりとの密接な関連性もあり、これらを区別することが土壌を利用した水処理では重要なポイントです。
『浸透]とは、水が「飽和流動」と呼ばれる方法で土中を移動する場合をいいます。
これは、土壌(土粒子)の間隙が満水状態になることにより、土壌間隙水が自信の保持力を失ってしまうため、
重力に引かれ地下水に向かって下方移動を起す原因となるものです。
これにより汚水が地下水脈への混入を起す可能性があります。
満水状態になった水は内部が1気圧以上になるため、外部からの空気(酸素)の溶け込みを受け付けません。
その結果、長期間この状態が続くと汚水中に含まれる有機物を分解する好気性微生物が必要な酸素を確保することができず
土中は低酸素濃度下で活動する嫌気性微生物の出す粘膜状の物質で地中深いところから徐々に閉塞していき最終的に
使用不能な状態を作ってしまいます。これは汚水中の有機物が多ければ多い程(つまりBOD濃度が高い程)顕著に現れます。
『浸潤』とは、水が「不飽和流動」と呼ばれる方法で土中を移動する場合をいいます。
これは、土壌(土粒子)の間隙が満水状態にせず、土壌間隙水のメニスカスを保った状態で横方向および地表面に向けて
移動する状態を表します。土壌間隙水のメニスカスがお互いを引きつける力を残しているので、重力に逆らう形で移動が
可能になります。
不飽和流動の状態では毛細管現象で移動することが出来るので、地表面に近い位置に移動する事が可能になります。
不飽和流動の状態での土壌水は内部圧力が負圧になっているため、外部からの空気(酸素)の溶け込みが容易で、
汚水中に含まれる有機物を分解する好気性微生物が必要な酸素を十分に確保する事が出来ます。
結果として、目詰まりの原因となる有機物と好気性微生物のバランスが良好に保たれるため、長期にわたって安定した
土壌微生物の食物連鎖を形成する事が可能になります。

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5 )消化槽の汚泥やスカムの引抜き頻度は?
嫌気性処理は汚泥を液化およびガス化させていくので、常に容積は減少していく方向に処理が進んでいきます。
一般的に嫌気性処理の理想的な汚泥保有率は消化槽容量の30%以下とされていますので、この数値を超えない限り
汚泥を引き抜き必要もありません。通常で3〜5年、冬期閉鎖期間などがある場合は5〜10年のスパンで引抜き期間を
想定する事が出来ます。もちろん規定量に達していなければ引抜きは必要ありません。
スカムも間接的な土壌接触部分が設定してあるため、土壌菌の効果で必要以上に肥厚する事はありません。
ただし、消化槽が密閉構造の場合や便槽兼用の消化槽第1室などで土壌接触部分が確保されない場合には、スカムの発生量が
多い事が考えられます。このような施設では、年に1〜2回消化酵素を投入しするとスカム発生量を抑えることができます。

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Q 6 )嫌気性処理という事だけど悪臭が発生しないの?
臭気の感覚は人それぞれですので個人差はありますが、基本的に消化槽はエアーによるばっ気などの処理を行いません。
消化槽内は外部の気圧とほぼ同等となりますので浄化槽のようにマンホールからの臭気漏れは発生しません。
マンホールは防水防臭タイプを採用していますが、マンホールを開けた場合には臭気は感じられます。
また、槽上部を土壌被覆していますので土壌接触部分からの臭気は土壌内で酸化分解され外部に漏れる事はありません。
この現象は土壌処理装置部分に関しても同様の事がいえます。
非水洗便器を採用している場合には便管からの臭気についての対策が必要です。

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Q 7 )消化槽の土壌接触部分や土壌処理装置には雨水が流入するのでは?
消化槽上部の土壌接触部分は基本的にG.Lより上に位置するように設計されており、
また槽上部の盛土が雨水排除の効果を持つので雨水が流入しにくくしてあります。
土壌処理装置に関しては設計段階で外部流入水対策を慎重に検討して、出来るだけ外部流入水が発生しないように設置場所等を
決定するようにしています。
設置部分の仕上げ形状を100mm程度高くするため表流水は装置内の地表近くに雨水排除を目的とした排水施設により
速やかに系外に排出される工夫をしています。
土壌処理装置部分への雨水の侵入に関してですが、通常使用時には不透水シート内に水位面が形成されています。
この水面から地表面に向けて発生している土壌水の毛管移動による水分分布と、降雨により発生する地表面から地下に向けての
水分分布が釣り合う地点までは雨水は侵入してきます。しかし、それ以上の雨水の侵入は地表面に水たまり等が出来ない限りは
自然界の圧力バランスから見ても不可能です。(ただし、施設の閉鎖期間中は不透水シート内には水位面は形成されませんので
雨水が侵入することがありますが施設の使用開始と同時に通常の使用状態に戻っていきます。
消化槽、土壌処理装置のどちらにもいえる事なのですが、設計時に外部侵入水の排除検討を外さないようにする事が大切です。
設計中や工事中などは雨水に関してあまり関心が行き届きませんが、斜面の下がり水や雨水などは予め対策をとる事で装置への
影響を最小限に抑える事が可能です。

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Q 8 )雨や雪のときには蒸発散は機能しないのではないですか?
蒸発散とは地表面および植物などによる蒸発を総称した呼び方です。
土壌処理部分の蒸発散が機能しなくなるのは大きく分けて2つ、1つは大気中の湿度が100%になった時、もう1つは
土壌処理部分が冠水した時だけといえます。
仮に大気中の湿度が90%であった場合でも地下水面の飽和状態(100%)との差を埋めるために蒸発散は行われています。
冠水してしまえば地表面は飽和状態になるので蒸発散はおきません。
通常の使用状態ではこのような状態になる事はまず考えられないので状況に応じて蒸発散は常に機能していると考えられます。
ただし、蒸発散量は当然低下するので設計段階で気象条件等も考慮する必要があります。
また、積雪時は地温と雪中温度の差で水蒸気移動と呼ばれる状態で蒸発散は行われています。
このような状態でも施設の使用に支障が出ないように設計時に雨水対策と同様に雪解け水等の排除も考慮する必要があります。

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Q 9 )寒冷地では凍ってしまうのではないか?
積雪がある場合には雪の保温効果のお陰で土壌も処理水に対しても凍結は起きませんが、
吹きさらしの状態のときには寒風の影響で表土が凍結してしまう可能性はあります。
寒冷地対策としては浸潤散水処理マットの土壌被覆厚を通常の400 mmから700 mmへ変更するなどして装置に直接影響が
出ないように考慮しています。
また植物が繁茂する事でも凍結の影響を抑える事が可能ですので設置時に植栽を施される事をお勧めします。
山岳地域の場合は、外来種の危険性がありますので植栽は出来ませんが冬期間の流入は極少量であると予想される事から
土壌被覆厚の変更で寒冷地対応としています。

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Q10)植栽はするべきか?
植物は常に土中の水分を根から吸上げ、葉面から蒸発散させるという働きを行っています。
つまり植栽は最も強力な蒸発散の助っ人なのです。
根から吸い上げた水を蒸散させる植物の葉の表面積は土壌処理装置の面積に換算すると数十倍〜数百倍に相当する事になります。
TSS汚水処理システムは100%大気への蒸発散ではなく、一部土中拡散、一部蒸発散が正しい表現ですので
土中拡散された水分をより効率よく蒸発散させるために基本的には設計時に植栽を見込んでいます。
(山岳地域は植栽は見込まず、自生種の繁茂を待ちます)

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Q11)土壌処理部分にコケが生えたが、植生の1種とみてよいか?
設計時に植栽工を見込まなかった施設の場合、使用開始から数ヶ月すると土壌処理装置の表面にコケが繁茂する事があります。
これは通気性土壌のPHがアルカリに傾いているためコケが生えやすくなっていると思われます。
しかし、コケは保水性が高いので土壌の表面を覆ってしまうと逆に蒸発散を抑制してしまいますので全てはぎ取ってください。

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Q12)土壌やろ材は定期的に交換するものなの?
通気性土壌は良好な蒸発散機能を発揮するために必要な資材の一つであるとともに微生物の住処となるもので、ミミズなどの
土壌微生物の食物連鎖などにより徐々に団粒化し良質な土壌へと変化をしていきます。
浸潤散水処理マットが正常に機能している場合には有機物と酸素と微生物のバランスが保たれているので、土壌の入れ替えは
必要ありません。浸潤散水処理マットも設置後時間が経過するごとに土壌との親和性が良くなり散水機能が安定していきます。
ろ材に関して活性汚泥法では閉塞を起しますが、嫌気性ろ床の場合にはほとんど発生しません。
TSS汚水処理システムでは、定期的な交換が必要となる唯一の部品は、消化槽と土壌処理装置の中間にあるフィルター槽内
のフィルターになります。定期点検時に状況を見ながらフィルター交換をしていただく必要があります。
フィルター槽は浸潤散水処理マットの目詰まりを防止するために新たに追加した装置ですので、
既存の施設には設置されていない場合があります。

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Q13)消毒はしなくても大丈夫なの
大腸菌を代表格とする腸内細菌はまず消化槽でメタン菌による殺菌作用をうけます。また、土壌中でも土壌菌が腸内細菌や
病原菌に対し抗菌力を発揮するので土壌中では浸潤散水処理マットから50cm以上離れるとほとんど検出されません。
大腸菌が検出されなければ他の細菌もいないと判断しても構わないといわれています。

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Q14)窒素、リンなどの処理はどうなの?
窒素は水とともに移動していきますので、基本的に地表面に近い位置で土壌中に存在し、植生がある場合にはそれらによって
消費されていきます。また、雨などにより流亡する事もありますが、窒素対策は無動力を基本とした場合、これといった
有効的な手法はまだないのが現状です。
リンは土壌中に含まれる鉄、カルシュウム、アルミナなどと結合し、水分とともに移動する事はありません。
土壌に吸着したリンも植生の肥料として消費されていきます。

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Q15)土壌を通すだけで汚水が浄化できるの?
土壌圏にはミミズのような動物からバクテリアなどの微生物まで多種多様な生物が存在しています。
諸条件によって異なりますが地表近くの土ならば、その土1グラム中には細菌から原生動物まで数億個体の微生物が
生息しています。これらが汚水中に含まれる有機物を捕食分解していく事により土壌内部では私達人間が考えるより
遥かに高度な浄化能力が発揮されます。

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Q16)通気性土壌とは?他の土壌ではダメなの?
通気性土壌は便宜上『土壌』と呼んでいますが、実は自然界にある天然の土ではありません。弊社で様々な条件を考慮し
同様の効果が得られるものをいくつか選定しています。現在全てに共通しているのが木質系繊維質を高温で焼却加工している
という事です。ですから山岳トイレなどの外来種が危惧される国立公園内に持ち込んでも安心してお使いいただけます。
他の土壌ではこれらの条件を安定して確保する事が出来ないので使用致しません。

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Q17)メンテナンスフリーですか?
TSS汚水処理システムはメンテナンスフリーではありません。
長期間にわたり安定した機能を維持するためには定期的かつ適切なメンテナンス作業は必要不可欠です。
弊社では定期メンテナンスとして年3〜4回の管理作業を強くお勧めしています。
TSS汚水処理システムはブロワーやポンプなどの稼働部品はありませんので、修理交換という作業は発生しません。
定期管理の目的は、トラブルの前兆の早期発見と予防です。異物が移流管に引っかかっていないか、土壌部分に外部流入水の
形跡がないか?動物が穴を掘っていないか・・・など目視点検が主になります。
また、汚泥の引抜き時期を検討するために年1回は消化槽第1槽の汚泥堆積量の調査とフィルター槽のフィルター交換を
される事をお勧め致します。
浄化槽と比較すると、年1回の引抜き清掃や、部品交換、電気代などの費用負担を軽減する事が可能です。

Q&Aの最終更新日 :  2010-01-17